Lloyd’s Antiques

Journal

ロイズ・アンティークス エゴイスト 2024.08.17

Spokeback Sofa.

   
家具職人の優れた技術を発信する場を目的とし、
デンマークにて開催されたキャビネットメーカーギルド展。
北欧家具デザインの発展に不可欠であり、
家具デザイナーと家具職人のコラボレーションすることにより、
新たなプロダクトデザイン開拓されていった場でもありました。
 
今回は、そんな展示会から生まれた、
名作ソファをご紹介致します。
      
 
「家具は人を幸せにする」という心情をもとに数々の名作を残した巨匠、ボーエ・モーエンセン
 
常に使い手のことを考えデザインしていた彼は、
まず自分が使用し、座り心地や、使い勝手を試していたとか。
 
  
英国のウィンザーチェアを彷彿とさせるフレームが特徴的なデザインで、
彼の美的センスと、軽やかさを感じられるユニークなフォルムが特徴です。
 
 
モーエンセンとウェグナーがギルド展にて、
共にアパートブースを手掛けた際に作製された家具のひとつである事でも知られており、
リビングスペースを担当したモーエンセンが、デザインしたプロダクトです。
 
 
一度腰掛ければ、低めのシートハイで足つきが良く、
高めに設計されたフレームは、肩まで支えてくれ、
身体全体が包みこまれるような感覚です。
 
 
更に、片側のフレームを外側に倒すことができ、
カウチの様により高い安楽性を得ることができます。
機能美に溢れる、彼らしいデザインアプローチであり、
このソファの最大の特徴でもあります。
 
 
モーエンセン一家とウェグナー夫妻は、
夏の休暇を共にシェラン島の港町で過ごし、
その際にギルド展に関してイメージを膨らましていったとか。
 
 
ゆったりとした時間が流れる空間に、このソファが置かれる情景が浮かぶのも、
そんなルーツがあるからかもしれませんね。               
   
そんな、名作ソファと同じ空間には、
こちらのタイルトップテーブルを。
 
 
八角形の天板に独特な脚部のディテール。
そして、オーク材とタイルの質感がとても良くマッチしており、
柔らかな印象の中にも、ヴィンテージらしい存在感を感じる事ができます。
   
   
天板のタイルには凹凸があり、
角度や距離により異なる立体感が、よりキャラクター性を引き立てます。
 
  
 幕板に現れている、オーク材特有の虎斑杢にもご注目下さい。  
   
      
北欧の名作に身体を委ね、
ヴィンテージのある空間で寛いで見るのはいかがでしょうか。
            
みなさまの暮らしのひとときが
優雅なものとなりますように。
 
   
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