Lloyd’s Antiques

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ロイズ・アンティークス 青山 2020.09.07

アンティークだから出会える家具

今のように水道が発達していなかった時代、 手や顔を洗ったり歯磨きをする際には 寝室に置かれたウォッシュスタンドの上に 水を張った洗面器やジャグを置き、 身だしなみを整えておりました。 aoyama-20200907-1 今回青山に入荷したウォッシュスタンドは 幅75.5cmと小振りなタイプ。 ライトな色味と親しみやすい質感のパイン材が 柔らかな印象を与える一点です。 aoyama-20200907-8 この家具の誕生を探ると、 石鹸の製造にたどり着きます。 14世紀のイギリスでは石鹸が製造されるようになり、 17世紀に入ると、石鹸で顔を洗うという今では当たり前のことが 一部の人々の間で習慣となりました。 その後英国紳士の間で髭剃りが流行し 身だしなみを整えることを意識した人々のために ウォッシュスタンドが造られるようになります。 初めはプラントスタンドのようにコンパクトな台でしたが 19世紀になると機能面も工夫され今 回入荷したもののようなスタイルが一般的になりました。 aoyama-20200907-9 天板には大理石が使用され、 スプラッシュバックやウォッシュボードと呼ばれるタイル貼りの立ち上がりが 水が飛んでも壁が濡れないようにガードしてくれます。 aoyama-20200907-5 aoyama-20200907-10 可愛らしいお花柄のタイルが パインの柔らかな雰囲気とよく合っています。 引き出しにはタオルや石鹸を、 戸棚のなかには水差しや洗面器を収納していたのでしょうか。 aoyama-20200907-2 チェストやワードローブなどとともに、 寝室の必須家具として活躍したウォッシュスタンドは 水道の発達によってその役目を終え 現代では造られなくなりました。 アンティークでしか出会うことができないアイテムですが、 水に強い大理石の天板ですのでキッチンやダイニングの サイドテーブルとして、 また、キッチンまわりの電化製品を置く台としても おすすめの一点です。 ぜひ青山の店頭でご覧ください。

《ロイズ・アンティークス 青山》
東京都渋谷区神宮前3-1-30
Tel 03-5413-3666
Mail aoyama@lloyds-antiques.com

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