相反する魅力を放つ、ふたつの家具。
ひとつは、細部にまで魂を込めた彫刻が施された、装飾美に満ちたカーブドテーブル。
もうひとつは、実直なフォルムの中に、遊び心あるディテールを秘めたベンチ。
どちらも1890年代の英国で生まれ、130年の時を経た今も、
それぞれ異なる美しさを放ち続けています。
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華やかなヴィクトリア時代後期。
このカーブドテーブルは、まさにその時代の精神を映す象徴とも言える存在です。
17世紀ジャコビアン様式を取り入れた彫刻が、天板周りに贅沢に施されています。
脚部のボビン状の旋盤加工やアカンサスの装飾は、
まるで命を宿したかのような迫力を湛えています。
その華やかさとは裏腹に、サイズは実用的で、壁際に配せば空間の主役に。
アートや花器を飾れば、時代を超えた気品が静かに漂います。
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一方のベンチは、英国らしい質実剛健な佇まい。
年月を重ねた木肌には、素朴で温かな魅力が宿ります。
シンプルなフォルムながら、
座面と背もたれには小さな孔が穿たれ、
遊び心と軽やかな表情を添えています。
年月を経たことで深みを増した木肌の色合いは、
肌に触れるたびに安らぎを与えてくれます。
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時代が一つの様式に収まることなく、
多様な美を育んだヴィクトリア後期。
異なる表情を持つふたつの家具は、
その豊かさを今に伝えています。
置かれた空間に、深みと輪郭を与えてくれる存在です。
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