1960年代、ヨーロッパにおけるモダニズムの到達点。
合理性を追求したオランダの「線」と、自然との調和を重んじたデンマークの「曲線」。それぞれのアプローチで「本質的な心地よさ」を導き出した、
そんな時代に生きたデザイナーのチェアを2脚ご紹介します。

デ・ステイル運動を牽引した巨匠リートフェルトの系譜。
それを受け継ぐオランダの異才、ロブ・パリー。
彼が手がけた「ロータス」。それはまるで空間に描かれた幾何学模的な美しさ。


戦後のオランダが掲げた「合理性」と「新しい生活様式」への眼差しは、
無駄を削ぎ落としたソリッドな鉄のフレームと、温もりある木材、
そして鮮やかなファブリックの鮮烈なコントラストへと結実しました。


重力を感じさせないシートの「抜け感」は、
空間を圧迫することなく、建築的なプロポーションを描き出します。
まさに空間を引き締める凛としたオブジェとしての存在感を放つ一脚です。

「新しい素材と技術こそが、家具の形を自由にする」
- Rob Parry -
Rob Parry Lutos アームチェア (QM006512)
続いては、デンマーク・モダンの巨匠フィン・ユールの哲学を継承し、
木材の可能性を極限まで引き出したアルネ・ヴォッダーの作品。
この「BO 92」は、家具という枠を越え、作品としての審美的な魅力も併せ持ちます。


オランダの直線的なアプローチとは対照的に、デンマークが誇る職人技が生み出したのは、自然界の生命力を思わせる官能的な曲線です。
アームから脚部へと流れるように繋がるラインは、視覚的な美しさだけでなく、
手に触れた時の心地よさまで計算し尽くされています。
深みのある木肌とブラックレザーの静かな対比が、
空間に上質な陰影と安らぎをもたらす、成熟した大人のための名作です。



「家具は、あらゆる角度から見て美しくなければならない」
- Arne Votter -
直線と曲線。
インダストリアルとクラフトマンシップ。
相反する背景を持つ二つの椅子ですが、どちらも「装飾を排し、美しさと機能の純度を高める」というモダニズムが根幹にあります。
是非一度店頭でご覧ください。

また、4/4よりロイズ・アンティークス青山店にて「INTERSECTION」と題しまして、
ダッチヴィンテージ×北欧ヴィンテージの空間を展示予定です。
名作から目新しいアイテムまで、多角的にお楽しみ頂ける空間でお待ちしております。
《ロイズ・アンティークス 青山》
東京都渋谷区神宮前3-1-30
Tel 03-5413-3666
Mail aoyama@lloyds-antiques.com







