Lloyd’s Antiques

Journal

ロイズ・アンティークス 福岡岩田屋 2024.03.27

バックボーンを楽しむ "Canterbury"

皆さま『カンタベリー』と呼ばれる家具をご存知ですか。
写真上で右手前にあるアイテムがそう呼ばれています。

どういった使用がされていたものでしょうか。
実は昔から存在する家具なだけに、とってもユニークな歴史を持っています。
今回はそんな魅力たっぷりのカンタベリーをご紹介です!

ヴィクトリアンカンタベリー(QA009012)
Size: W570 mm D380 mm H490 mm

ヴィクトリア時代後期に製造されたと推測される、
ユニークなシルエットを持つ一台。

その歴史は18世紀以前より始まったとされています。
当時は食器・カトラリー・調味料などを収納する移動式の家具として作られました。

その後ジョージアン時代に入り、
カンタベリー大聖堂 司教によって楽譜を入れる収納家具として注文したことで、
英国を代表するデザイナー「トーマス・シェラトン」がリデザインしたことで
こういったトロリー付の豪華なラックを
「カンタベリー」と呼ぶようになったと言われています。

ジョージアン~ヴィクトリアン時代に製造されたカンタベリーは
非常に高い技術が垣間見え、贅沢な素材が使用されています。
そしてヴィクトリア期は特にデザイン性の高さが魅力です。

こちらは全体的に、バーウォルナットを贅沢に使用しています。
ウォルナット材の中でも現在ではなかなか採取されない、
100年以上経過した幹の根の瘤のことを指しています。

昔の英国では200年もののバーウォールナットも採取され、
家具や楽器に贅沢に使用されていたそうです。
それらバーウォルナットを持つ家具の現代的価値は言うまでもないでしょう。

天板・底板・側面・格子部分にかけて使用されたこの独特な杢目と艶のある発色。
アンティークでしか味わえない美しい杢目です。

ラック部分の挽物細工はひとつひとつ手作業で施されたものでしょう。
よく見ると膨らみ方や装飾の位置が若干異なっています。

引き出しも付いているので細々した物を収納するのに適しています。
作りも非常に丁寧で堅牢です。

キャスターはセラミック製のため床も傷付けづらく、そして軽快に動きます。
手元に引き寄せたり、不要なときは移動して収納したりと便利な可動式です。

当時はピアノという楽器は富裕層が持ち得るステータスシンボルのひとつで、
その装飾として「ピアノスツール」やこの「カンタベリー」は
実用的な側面のほか、自身の富を示すアクセサリーでもあったのでしょう。

だからこそのこのような贅沢でハイクオリティな作りなのですね。

マガジンラックとして使用するのもオススメです。
お部屋の格式を上げてくれるかのような、心地よさと利便性を持つ一台。
ぜひご自宅にひとつ取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

《ロイズ・アンティークス 福岡岩田屋》

〒810-8680 福岡県福岡市中央区天神2-5-35
岩田屋本店 新館B2F

IWATAYA B2F,
2-5-35, Tenjin, Chuo-ku, Fukuoka-shi, Fukuoka-ken, Japan

TEL 092-721-1111(代表)

iwataya@lloyds-antiques.com

 

岩田屋商品はこちらから

Tags: