「歴史が生んだ、控えめでありながら洗練されたデザイン」 

 

北欧家具の黄金時代を牽引したハンス・J・ウェグナー（1914-2007）。

彼は生涯で500脚を超える椅子をデザインし、その才能はソファにも惜しみなく注がれました。

今回ご紹介するのは、通称「シガーソファ」として知られる『GE240』。

このソファの最大の特徴は、何と言ってもその愛らしいニックネームの由来となった、葉巻のような形をしたアームレスト。

横から見ると、丸みを帯びた円筒形が軽やかな印象を与え、重厚感のあるソファとは一線を画しています。

また、背もたれからアーム、そして脚へと続く有機的なラインは、

ウェグナーが家具を「彫刻作品」として捉えていたことを物語っています。

『GE240』は、その美しいデザインだけでなく、座り心地にもこだわって設計されています。

奥行きが深すぎず、座り姿勢から立ち上がりやすいように計算されており、日本の住宅事情にもよく馴染みます。

ウェグナーは、デザインのディテールに職人的なこだわりを強く持ちながらも、使う人のことを第一に考えていました。

この『GE240』も、シンプルでありながら使うたびにその快適さを実感できる、まさに「用の美」を体現した傑作です。

流行に左右されないそのデザインは、どんな空間にも自然と溶け込み、日々の暮らしに静かな安らぎをもたらしてくれるでしょう。

ハンス・J・ウェグナーが残した普遍的な美を、ぜひご自宅にお出迎えしてみてはいかがでしょうか。

 

【商品はこちらから】

hans.j.wegner 3シーターソファ GE240（IZ8101)

 

「歴史が生んだ、美しき可変性」

 

続いてご紹介するのは、ミッドセンチュリー期に活躍したデンマークのデザイナー、

ポール・ハンデヴァッド（1917-2011）作のネストテーブル。

彼は、家具職人としての確かな技術と、暮らしを豊かにする実用的なデザインを融合させ、数々の名作を生み出しました。

特に、限られた居住空間を有効活用するという北欧デザインの精神を体現したのが、このネストテーブルです。

このネストテーブルは、デンマークデザインの黄金期である1960年代に、旧チェコスロバキアのメーカー、ノヴィ・ドモフ社（Novy Domov）から発表されました。

当時の北欧では、シンプルで機能的な家具が求められており、特に小さな家でもフレキシブルに使える多機能家具が重宝されました。

この作品の最大の特徴は、親天板の下に、４つの小さな折りたたみ式の子テーブルがぴったりと収納される、非常にユニークで合理的な構造です。

子テーブルは、天板を広げることで円形のサイドテーブルとなり、使用しないときはコンパクトにまとめられるため、非常に機能的です。

また、このテーブルは、北欧家具を代表する上質なチーク材が使われており、木目の美しさが際立ちます。

シンプルな直線のフレームと、子テーブルの柔らかな曲線が対照的なフォルムを生み出し、機能性を超えた造形美を感じさせます。

 

 単なる「入れ子式テーブル」とは一線を画す、この巧妙なギミックは、ハンデヴァッドが家具職人として培った熟練の技と遊び心溢れるデザインセンスが融合した結果です。

過去のデザインが、今の私たちの暮らしにもフィットする。

ポール・ハンデヴァッドのネストテーブルは、そんな北欧デザインの普遍的な魅力を再認識させてくれる傑作です。

 

 

【商品はこちらから】

poul hundevad ネストテーブル（QH003215)

 

 

ご購入の際は、WEB決済でお支払いも承っております。
LINEやメール、お電話等でご連絡くださいませ。

《センスバイ ロイズ・アンティークス 新宿伊勢丹》
〒160-0022 東京都新宿区新宿3-14-1
伊勢丹新宿店本館5階
Tel 03-3225-3079
Mail shinjuku@lloyds-antiques.com
センスバイ ロイズ・アンティークス 新宿伊勢丹の
アイテムはこちら