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ロイズ・アンティークス 青山 2018.02.07
ヤモリ 蛙 はっさくの木
冬将軍が猛威を振るっている今日この頃ですが、本日は久しぶりの快晴。
雲一つ無い青い空のもと、お客様のご自宅へ商品を納めに伺いました。
都心の住宅街とは思えない程、とても静かで穏やかな場所。
ヴィンテージのチェスターフィールドにリプロダクションのオットマンを追加。
新しい物と古い物なのに、とても相性が良い組み合わせです。
せっかくなので、最近完成した別宅の中を建物探訪させて頂きました。
異国の建物の様な外観と同様に、建物の中もとても日本とは思えない造り。
4m程の高い天井に、趣ある古材の梁。
海外からわざわざ取寄せたものです。所々かすがいが良い味を出していました。
暖炉の上が外壁に使われている黄色い石は石灰岩。
よくよく観察すると、貝殻入りやメノウに結晶したブロックもあって大変面白い石です。
陽の光が入り込む時間帯は、特別に作ったステンドグラスを光が通り抜けてキラキラ輝きます。
80代の女性職人に作って頂いた特注品。薄いステンドグラスかと思っていましたが、実は厚みが15㎝程あるのだそうです。
さて、タイトルの3つの動植物について。
これらは昔からここの土地にいたものの名前です。
昔から、ヤモリと蛙はそこらじゅうに、
そして庭には大きなはっさくの木が。
こちらのお宅には所々それらを模したレリーフが散らばっています。
玄関の扉にも小さく取り付けられていました。とても素敵な遊び心です。
そして、玄関脇の下駄箱にも愛らしいネコのモチーフ。
こちらは飼い猫の『きなこ』を模したものだそう。耳の垂れた可愛い表情には癒されました。
玄関の天井には以前お求め頂いたスプートニクランプを取り付けて頂きました。
放射したいくつものアームが天井に独特の文様を描き出しています。
寝室と奥様のお部屋は漆喰の壁。アンティコスタッコというイタリアの漆喰を使っているそうです。
大理石のパウダーを混ぜた漆喰を塗りつけています。
よく見かける漆喰塗とは異なり、絶妙な凹凸感。とても品があり繊細な印象です。
お客様がおもむろに寝室のカーテンと窓を解放して下さり、外の景色が目に飛び込んできました。
空の青さと共に、大きく枝をのばすはっさくの木です。
本当にここは東京なのだろうか?と驚くばかりの景色。
時期には沢山の実をつけるのだそうです。
最後に、秘密の隠れ部屋へ案内して頂きました。
エレベータを地下に下ります。
暗い地下室の電気を付けると、そこは広いオーディオルームが。
これぞ男のロマン。とばかりに、趣味の楽器やアートが沢山納められています。
すごい数のギターに圧倒されてしまいました。
エレキからアコースティックまで様々な種類のギターを所有されています。
なかでもこの金属のギターには驚きました。
エレキギターがなかった頃に大きな音が出るギターとして作られたそうです。
コンサートには欠かせなかったでしょう。
好きなアーティストが使っていたものと同じギターをたまたま洋服店で見つけ、
ディスプレイとして使われていたものをなんとか売ってもらったのだそうですよ。
これぞ運命の出会いですね。
そして、アンティーク家具屋としては是非拝見したいラデンの象嵌が入ったギターも見せて頂きました。
・・・。ため息が出る美しさ。
緻密にはめ込まれたラデン装飾に見入ってしまいます。
貴重な品々を惜しげもなく見せて頂き、心より感謝致します。
地下室から、ガレージへ抜けお暇する時です。
表からは見えない穴蔵の様な扉を抜けると、そこには赤と青の宝石が。
美しすぎて、言葉をのむ我々です。
許可を頂き写真に収めさせて頂きました。
車は詳しく無い私ですが、この車の素晴らしさは心に刺さるものがありました。
同行した車好きの男性スタッフは心ここにあらず、夢中でシャッターを切ります。
商品の納品の為伺いましたが、我々が心から楽しんでしまいました。
お忙しい中お時間を下さったN様、
今回は、貴重な経験を本当にありがとうございました。
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