Lloyd’s Antiques

Journal

ロイズ・アンティークス 青山 2015.08.18

ARTS&CRAFTS

アンティークの家具を選ぶときに、その家具に特別な時代背景があると、 ほんの少しだけ得をした気分になる事があります。 皆さんは、「アーツアンドクラフツ運動」という言葉をご存知ですか? 歴史の教科書でこの文言を見かけた方は、多いのではないでしょうか。 学生だった当時は、勉強をしてもいまいちピンとこなかったこの歴史的出来事。 しかし、その歴史に触れたアンティーク家具を実際に目の当たりにすると、 その出来事が大変身近に感じるようになるから不思議です。 1 こちらのインテリアに自然と溶け込む、アームチェア。 4 こちらが、まさにアーツアンドクラフツ運動という歴史的出来事の真っ只中に存在した家具です。 19世紀のヨーロッパでは、産業革命によって今までにはなかった量の生産品が世に出回りました。 生産の効率によって受ける恩恵は計り知れないものの、それによって多くの粗悪品を生み出す結果ももたらしました。 そんな中、古き良き時代の熟練職人による質の高い工芸品に回帰しようという運動が起こりました。 その運動こそ、アーツアンドクラフツ運動です。 こちらのアームチェアも、職人の腕の良さを感じる逸品です。 6 7 アームや背もたれの非常に細やかな作りは、よくもこれまで残ってくれた、と関心してしまうほど。 繊細であればあるほど、アンティークとしての経年の重みを感じます。 8 座面は、編みの技術によって作られています。 でも、体重をキャッチするだけの耐久はしっかりあります。 爽やかな印象を与えてくれますので、夏場のインテリアコーディネートには尚、お勧めです。 9 10 どこから見ても、絵になるシルエット。 後姿は、前から見たときよりも幅を感じず、すっきりとしています。 そして、背景としてピンクがかった美しい色味を発揮しているワードローブ。 1 数あるアンティーク家具の中でも、この色味は目を引きます。 17 オーク材の仕上げの中でも、この様に優しい印象を持つ仕上げの「ライムドオーク」。 ライムは「石灰」という意味です。 22 ライミングペーストを使って塗装をする、アーツアンドクラフツの時代に多く見られたオーク家具の塗装の手法の一つです。白いペイントだと木目が見えなくなってしまいますが、ライミングペーストは美しい木目を活かしつつ、石灰のように白く塗装する事が出来ます。 18 フロントのストッパーを横から縦にして。 19 中の構造は至ってシンプルです。 20 21 衣類を縦にかけることが出来るバーが一本。 それと、上部に棚板が一枚。 シンプルな構造のものこそ、収納の仕方は如何様にもお使い頂けます。 1 ワードローブの傍らにはイギリスらしい、ツイストレッグのワインテーブルを。 11 こういった手ごろな規模感のテーブルは、花器台としてもコーナーテーブルとしても、 寝室のベッドサイドでも、どこでも使うことが出来るので非常に重宝します。 12 13 オーク材の家具に対してよく使われるツイストの彫刻ですが、マホガニーでこの技術はあまり多くはありません。 15 16 濃く仕上げられるマホガニーですが、非常にライトな仕上がり。 重厚な印象にならず、インテリアへ溶け込ます事が出来ます。 同じ古い家具、といっても歴史的背景がセットになるとその重みも変わってきます。 なかなかルーツまでは想像の域を出ないアンティーク家具ですが、この様に歴史が分かるとその時代にまで興味が沸いてきます。 皆様も青山へお越しの際は、古きよき時代の家具に実際に触れてみては如何でしょうか。 皆様のご来店をお待ち申し上げます。

《ロイズ・アンティークス青山》 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-1-30 03-5413-3666 営業時間 11:00~19:00

Tags: