Journal
ロイズ・アンティークス エゴイスト 2012.03.27
インレイを楽しむ
これら三枚の画像の共通点。それはインレイが施されているという事。
インレイとは象嵌(ぞうがん)とも言い、
一つの素材に異質の素材を嵌め込むという意味の工芸技法の事を言います。
今回まず初めにご紹介するのは、クラシカルなソファの隣にちょこんと佇むワインテーブルです。
とっても小ぶりなテーブルですが、お好きな位置に持ち運び出来きてとっても便利。
発見しました!天板の中央に施されたインレイ。
表面が滑らかでまるでペイントされている様に見えますが、
実際には色の異なる木が埋め込まれている職人技が光る逸品。
天板の縁もこんな風にこだわって作られております。
約100年という年月を経たマホガニー材はとっても味わい深い風合いです。
続いてご紹介するのはこちらのシンプルなキャビネットです。
通常のキャビネットやブックケースの上部にある笠木(かさぎ)と言われる木の装飾も無く、
すっきりとしているのが特徴的です。
しかし良く目をこらして見ると扉や角のアール状の部分、
そしてテーパードレッグの先までインレイがほどこされているのです!
シンプルなデザインが故にインレイの細工がより際立ちますね。
続いてはこちらのダイニングシーンからご紹介です。
B&Cエクステンションテーブルに付いた6脚のお椅子は先日入荷したばかりのアイテム。
こちらの美しいフォルムのメイプルダイニングチェアにも細かなインレイの細工が施されております。
・・・とその前に。
何故メイプルという名が付いているかと言いますと、椅子を裏返して見るとお分かり頂けます。
『MAPLE&Co.』というプレート付きです。
約200年前に創業されたイギリスの老舗家具メーカーであるメイプル社製。
お目当てのインレイは背面の部分に施されています。
更にカメラのレンズを上に向けると背面のラインと同じ様にインレイが施されています。
うーん、とうなってしまう程の見事なお仕事です。
先程ご紹介したキャビネット同様、脚の先の先までに施されたインレイから
作り手の拘りを感じられます。
こんなに素晴らしい椅子が6脚も揃うのはとっても稀です。
是非お見逃し無く!!
今回のインレイ特集いかがでしたか。
現代の大量生産の家具には決して見ることの出来ない、職人の技と愛情がつまったアイテムのご紹介でした。
Tags: